葉酸は1日にどれくらい摂取すれば良い?厚生労働省が推奨している量とは。
厚生労働省が推奨している葉酸の摂取量は以下の通りです。
成人男女=240μg
妊娠計画中(妊活中)=240μg + 400μg
妊娠初期=240μg + 400μg
妊娠中期・後期=480μg
授乳中=340μg
なぜ、このように時期によって摂るべき葉酸の量が変わるのか説明していきます。
妊娠計画中(妊活中)
妊娠計画中のときは、食事から摂る葉酸240μgに加えて、サプリメントなどの栄養補助食品で400μg摂取することが推奨されています。
葉酸の特徴
葉酸は熱に弱く、水溶性のために調理によって失われやすいという性質を持っています。
また、食事性葉酸の吸収率は低いため、国は栄養補助食品からの摂取を推奨しているのです。
妊娠計画中に葉酸を多く摂取するべき理由
胎児の先天異常の多くは妊娠直後から妊娠10週以前に発生しており、特に中枢神経系は妊娠7週未満に発生することが知られています。
このため、妊婦が妊娠してから、または妊娠の疑いを持ってから産婦人科の外来に訪れてからの対応では遅いと考えられます。
多くの研究報告と諸外国の対応では、葉酸の摂取時期を少なくとも妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までとしています。
一方、妊娠が判明してからの摂取でも効果がみられたとする報告もあるので、必ずしも妊活中期以降に葉酸を多く摂取し始めたのでは手遅れという訳ではありません。
妊娠中期・後期
推奨量は480μg
妊娠期には赤ちゃんの発育・栄養のためにもさまざまなビタミン・ミネラルを通常時よりも多く摂ることが推奨されます。
にもかかわらず、つわりなどで食事が困難なこともあるため、栄養補助食品の適切な利用が重要となります。
葉酸を摂取することで、つわりや目眩、貧血の予防にも役立ちます。
授乳中
推奨量は340μg
母乳は血液から作られています。
授乳中は母乳を作る血液もそれだけ多く必要となりますので、血を作る役目のある葉酸は授乳期の必須栄養素となります。
葉酸はビタミンB12は血液を作る造血ビタミンです。
タンパク質、核酸と結びつくことで、細胞の生産、再生を助けるので出産後の体力回復にも欠かせません。