葉酸サプリによる副作用のおそれ。対策はある?

妊娠中に葉酸を摂取することで副作用が起きる心配をされている方も多いと思います。

結論から言うと、基本的にはあまり心配する必要はありません。

なぜかというと、理由は2つあります。
ひとつは葉酸は水溶性ビタミンなので尿などと一緒に排出されてしまうので、普通の食事に加えてサプリメントを摂ったとしても、過剰摂取になりにくいこと。
もうひとつは、きちんと配慮が行き届いたサプリメントを選び、分量を守って摂取すれば、副作用が起きるほどの過剰摂取にはならないからです。

しかし、注意を怠れば当然過剰摂取になることはあります。
どんな点に気をつけるべきか紹介していきます。

葉酸の過剰摂取で起きる副作用

副作用として代表的なものは、食欲不振、吐き気、不眠症、むくみ、かゆみ、呼吸障害の他、亜鉛の吸収率低下などがあります。

葉酸の過剰摂取の目安は1日1000μgです。サプリメントは体内に吸収されやすいように作られているので、1日の摂取量を守ることが大切です。

胎児が喘息になりやすいって本当?

妊娠後期に葉酸を摂取すると胎児が喘息になりやすいという噂があるようですが、誤解です。

オーストラリアの研究でこうした事例があったということなのですが、真相は違います。

妊娠後期に、『合成葉酸を1日1000μg以上継続的に摂取した』場合、胎児の喘息のリスクが高まったということなんです。

合成葉酸(サプリメントに含まれているモノグルタミン酸型葉酸)を

1日1000μg以上

継続的に使用した

のです。しかもリスクが高まったというのであって100%なるという訳でもありません。

ですから、決められた分量、厚生労働省が定めている1日あたり400μgを守れば、とくに心配はいらないということです。

食事と一緒にサプリも摂取。過剰摂取にならない?

サプリメントで400μgも摂取して、さらに食事でも葉酸を摂取したら過剰摂取になるのではないかと心配している方もいるかと思いますが、大丈夫です。

食事から得られる葉酸は、良くも悪くも、あまり多くありません。

葉酸は、水に溶けやすく、熱を加えると損失してしまう性質を持っており、大半が調理の過程で失われてしまいます。
更に、吸収率も50%ほどなので、余程の大食漢の方でない限り過剰摂取には成り得ません。

葉酸が多く含まれるほうれん草でも、実際には50%が体外に排出されてしまいます。
茹でたほうれん草は、100gあたり110μgの葉酸を含んでいます。お店で売られている一束でだいたい200gです。
これが良くて50%ですから、大量に摂取するのは難しいことがわかると思います。

副作用の恐れがある葉酸サプリのポイント

副作用の恐れがあるサプリのポイントは4つあります。

  • 過剰摂取に配慮されていない
  • 合成葉酸で作られている
  • ショ糖脂肪酸エステルなど、添加物が含まれている
  • ビタミンA(脂溶性)が過剰に含まれている

過剰摂取に配慮されていない!

言ってしまえば海外製品に注意ということです。
国内のきちんと管理された商品を選び、1日の摂取量を守れば大丈夫。
※過剰摂取の目安は1日1000μgです。

合成葉酸で作られている!

なぜ合成葉酸が良くないかというと、肝臓に蓄積されてしまうからです。
このため過剰摂取にも繋がりやすく、副作用のおそれもあります。
また、上で挙げた胎児の喘息が起きた例も合成葉酸を摂取したケースでした。

ショ糖脂肪酸エステルなど、添加物が含まれている

着色料、保存料、香料などの添加物は、胎児へ悪影響を及ぼすというのは有名な話です。
アトピーや喘息などのリスクが高まってしまいます。
真偽の程は確かではなく、何の影響もないとう説もありますが、ショ糖脂肪酸エステルという添加物は、サプリメントによく含まれており、染色体異常から胎児の奇形、ダウン症に繋がる恐れがあると言われています。

ただ、何の栄養にもならないことは確かなので、入っていないのならばそれに越したことはありません。添加物に入っている商品は、金額の一部は添加物の材料費ですから、なんだかバカバカしいですよね。

安価なものほど、添加物が含まれている傾向にありますから、成分をよく確認しましょう。

ビタミンAが過剰に含まれている

脂溶性のビタミンAは1日あたり3mg(3000μg)で過剰摂取になり、胎児への悪影響が及ぶと言われています。
7.5mg(7500μg)以上継続して摂取すると流産に繋がる確率も高まるというデータもあります。
ただ、気をつけてほしいのは、ニンジンなどに含まれる植物性βカロテンは体外に排出されるので大丈夫だということ。

葉酸の副作用対策まとめ

・摂取量を守れば副作用は起きない
・食事から得られる量は少ない
・天然由来の成分で作られているサプリを選ぶ

ポイントを抑えてサプリメントを選び、1日の摂取量を守れば、副作用の心配も、胎児への悪影響も起きることはありません。

この記事がお役に立てば幸いです。

健康に過ごし、元気な赤ちゃんを産んでくださいね。


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