葉酸サプリで悪性貧血を予防する
妊娠中に必要不可欠と言われている葉酸ですが、貧血の予防にも効果があります。
貧血と言えば鉄分を思い浮かべる人が多いかも知れません。しかし、貧血の原因は鉄分だけとは限りません。
妊娠中は赤ちゃんの発育のために葉酸を多く必要とするため、お母さんの身体で葉酸不足が起こり、それが原因となって貧血になってしまうこともあるのです。
葉酸は造血ビタミン
葉酸はビタミンB12と協力して、赤血球の生産を助ける造血ビタミンと呼ばれています。
葉酸が不足することで起きる貧血には、『葉酸欠乏性貧血』『ビタミン欠乏性貧血』があります。
貧血の症状
立ちくらみ
めまい
疲労感
脱力感
頭痛
下痢
体重が減少
食欲不振
集中できない
肌が青白くなる
これらの症状に心当たりのある人は、葉酸不足が原因かもしれません。
妊娠中に葉酸不足で貧血になると・・・
妊娠中の貧血は赤ちゃんの成長に影響を及ぼすため注意が必要です。
貧血というのは、要は身体に十分に栄養が行き渡っていないということです。
妊娠中は母体から赤ちゃんに絶えず栄養を送っているので、お母さんが貧血になるということは赤ちゃんの栄養不足に直結してしまいます。
悪性貧血
葉酸が不足して起きる貧血には『悪性貧血』と呼ばれるものがあります。
症状としては通常の鉄分が不足して起きる貧血と同じものですが、原因が違うので注意が必要です。
悪性貧血は、葉酸不足だけでなく、葉酸と共に赤血球を作るビタミンB12の不足も原因のひとつとなります。
妊娠中に起こりやすい貧血ですので、日頃からしっかりと栄養を摂取する必要があります。
悪性貧血になると、赤血球が上手く作られず、胎児の発育に悪影響が及ぶので妊娠中は特に注意しなければなりません。
先天性異常
葉酸不足で引き起こされる先天性異常は、
・二分脊椎症
・無脳症
などがあります。
二分脊椎症
背骨が胎内で発生する途中で、背中の中央の脊椎弓のくっつきが不完全だった為に、左右に分裂している病気。
無脳症
神経管の上部で閉鎖障害が起きると脳が形成不全となり、体は赤ちゃんらしく成長するが、頭部はほとんど形成されなくなる。
いずれも、葉酸を始めとする栄養素の不足によって胎児の発育が上手くいかなくなるケースです。
葉酸はサプリメントで摂取するのが効果的
葉酸はサプリメントで摂取するのが効果的です。
厚生労働省が推奨する、妊娠初期に必要な葉酸は640μgであり、これを全て食事で賄うのはとてもむずかしいんです。
そのため、食事で240μg+サプリメントで400μgと合わせて摂取することが勧められています。
なぜなら緑黄色野菜などで摂取出来る食事性の葉酸は、吸収率が50%ほどしかなく、必要な量を満たすには膨大な量を食べなければいけないからです。
ほうれん草100g(1/2束)に含まれる葉酸は210μgですが、吸収率が50%ですから105μgです。
毎日ほうれん草1束以上食べてもようやく210μg。これでは640μgにほど遠い数字です。
動物性はビタミンAの過剰摂取が問題に
葉酸はレバーやうなぎの肝などの動物性の食べ物にも多く含まれていますが、これらの食品で葉酸を摂ろうとすると今度はビタミンAの過剰摂取になってしまいます。
妊娠中のビタミンA(脂溶性)の摂り過ぎは胎児の奇形に繋がると言われ、特に注意しなければいけないところです。
つわりで食事がままならないことも
妊娠初期、葉酸をたくさん摂取しなければいけない時期というのはまさにつわりの真っ只中です。
つわりがひどい人は、食事はもちろんのこと水すら飲めないほど辛い状態になります。
そうなってしまうと、葉酸どころではなくなってしまう可能性が高いのです。
豊富な栄養素を配合したサプリメントを
葉酸サプリメントですから、当然葉酸が十分に摂れることは必須ですが、他の栄養素も同時に摂れるものが望ましいです。
ミネラル・ビタミンの他にも、鉄分やカルシウムが豊富に含まれているものが理想です。
飲みやすく、続けやすいものを
つわりは本当に辛いものですから、サプリメントの粒が小さいもの、出来れば匂いがないものを選ぶと良いでしょう。
飲むのが苦痛になってしまって続けられないという人は思いの他多いのです。